通訳(4): 通訳案内士

翻訳と通訳の世界で公的な資格が存在しない日本において、唯一存在する国家資格があります。

それは「通訳案内士」試験です。国土交通省の外局である、観光庁が実施している試験です。

通訳案内士の仕事は、日本を訪れる外国人を日本各地へ案内し、文化や伝統、生活習慣などを、外国語を使って紹介するという仕事です。

対象言語は、英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、イタリア語、ポルトガル語、ロシア語、中国語、韓国語、タイ語の10ヶ国語です。

通訳案内士試験は年一回、筆記試験と口述試験が行われます。対象の外国語が堪能であるだけでなく、日本の歴史、地理、日本文化や社会に関する知識も問われます。口述試験では人物考査といった観点からも選考されます。合格率は16%とかなりの難関です。

日本で外国人に対して報酬を得て観光案内をするには、通訳案内士法により、通訳案内士でなければできないことになっています。通訳案内士は資格を得た上で、都道府県に登録する事が義務付けられています。

違反すれば、通訳案内士法の規定により罰せられることになります。たとえアルバイトであっても、無資格者が報酬を得て外国人の観光案内業務を行うことはできないのです。

翻訳と通訳の公的な資格が存在しない日本ですが、通訳案内に関しては、「民間の外交官」としての位置づけから「通訳案内士」試験が国家資格となっています。

さて、通訳案内士ですが、日本観光通訳協会(Japan Guide Association、略してJGA)という組織があり、通訳案内士を無料で紹介してくれます。

http://www.jga21c.or.jp/guide_search.html

通訳案内士を経験によりA, B, C のランクに分けていて、業務形態は以下のようなものが紹介されていました。

  • 観光通訳:観光案内、買物、空港送迎、国際会議・イベント・展示会等の受付・場内案内等
    産業通訳:商談、工場等の視察、会議の通訳等
    講師:各種専門学校、通訳案内士・ボランティアガイド・カルチャーセンター受講生・観光学科生徒等を対象とする講座への講師等

「観光通訳」だけではないところが興味深いところです。外国からのスポーツ選手や有名人の滞在中期間中同行し、観光案内とともに、インタビューでの通訳サポートを行う場合もあるようです。

日本観光通訳協会は通訳案内士の紹介はしますが、依頼主と通訳案内士の間の価格交渉には関与しません。依頼主の要望にあった通訳案内士を探す場合は、フリーランスやエージェントを探してみるのも方法です。

プラスリンクでは経験豊かな通訳案内士が所属するエージェントのご紹介や、価格の見積も可能ですので、お気軽にご相談いただければ幸いです。

「通訳(1)」「通訳(2)」「通訳(3)」もご参照ください。

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