最近、文字情報ではない「映像」や「音声」の仕事が増えています。すぐに思いつくのは映画の字幕ですが、実務翻訳の中でも映像の翻訳が一つの分野として確立しています。
具体的には、英語のセミナーの映像に日本語で字幕を付けたり、ネットで配信するような商品説明のコンテンツを日本語に吹き替えをしたり、内容はさまざまです。たとえば、ITのローカライズの分野でもそのような題材の案件が明らかに増えています。
映像翻訳は、独特な作業手順が必要になりますので、計画を立てる際にまずはそれを押さえておく必要があります。
映像翻訳の作業手順
具体的な作業手順としては、まず、原語の映像データをディクテーションしてテキストに起こします。これには、「テープ起こし」で検索するとわかりますが、専門の業者もたくさんいます。
その後、書き起こされた文字になったものを、翻訳者が翻訳します。その際、書き言葉と話し言葉は違うので、映像翻訳に強い翻訳者に任せるのが最適です。
そして、映像の吹き替え版を作成する場合は、ナレーターを手配してスタジオで音声の収録を行うという工程が入ります。
ナレーターはレベルがさまざまで、テレビ番組などのナレーションを担当しているプロ中のプロから、まだまだ駆け出しレベルの人もいます。
どのようなレベルのナレーターを選ぶかで費用は何倍も違う場合があるので、そのあたりは十分な検討が必要です。
そして、その後で編集作業が入ります。映像編集の専用ツール(Adobe PremiereやAppleのFinal Cut Proが代表格)を使って字幕を付けたり、音声を組み込んだ吹き替えの処理を行なったりします。これは、専門技術のある作業者を手配しての作業となります。
「尺を合わせる」作業
映像の翻訳にはいわゆる尺を合わせるという要素があります。字幕の場合はたとえば1秒につき4文字、1画面に2行かつ20文字までとかいう決まりがあり、それにあわせて訳文の長さを調整する必要があります。
吹き替えの場合も、画面上の口の動きと合わせるために訳文の長さを調整します。このあたりで技術やセンスが必要になりますので、そのあたりの知識がある翻訳会社に頼むのがよいと思います。
当社には映像翻訳に関してのノウハウがありますし、実績が豊富な信頼できるパートナーもおります。具体的な案件をお持ちであれば、まずはぜひ見積をご依頼ください。
※「字幕翻訳のルール」もご参照ください。